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細井 卓治*; 秀島 伊織*; 箕浦 佑也*; 田中 亮平*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 志村 考功*; 渡部 平司*
信学技報, 113(87), p.19 - 23, 2013/06
高性能Geデバイスの実現には、1nm以下のSiO換算膜厚(Equivalent Oxide Thickness: EOT)と良好な界面特性を両立するmetal/high-ゲートスタック技術の確立が不可欠である。high-/Geゲートスタックの特性劣化の要因として、high-膜形成や熱処理工程におけるGeO界面層の意図しない形成や分解、Ge原子のhigh-膜中への拡散が指摘されているが、その詳細はわかっていない。そこで本研究では、真空中で連続して作製したmetal/HfO/GeO/Geスタックの熱的構造変化を光電子分光法によりその場分析することで、ジャーマナイド形成やGeO層の還元反応を詳細に評価するとともに、電気特性との相関を調べた。室温であってもGe基板上の金属HfはHfジャーマナイドを形成し、HfO膜上へのAl堆積はGeO界面層を還元してAlジャーマナイドを形成することがわかった。優れた電気特性の実現にはこれらのジャーマナイド形成を回避することが重要であり、そのためにはHfO膜形成には酸化力の強いプラズマ酸化を行い、ゲート電極には反応性の低い金属を用いることが有効である。
山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 松本 光正*; 加藤 篤*; 齋藤 英司*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
信学技報, 108(80), p.65 - 70, 2008/06
Si(110)表面の熱酸化膜形成過程及びその界面結合状態をリアルタイム放射光光電子分光により調べた。その結果、酸化開始直後から1原子層(ML)酸化膜形成にいたるまで、Si(110)面の酸化では一貫してSi成分が多いことがわかった。また、870K酸化ではラングミュア型であったO 1sスペクトルの面積強度の時間発展が、酸化温度920Kでは2次元島状成長に対応するシグモイド型の曲線となり、Si(001)面酸化で見いだされた自己触媒反応モデルがSi(110)面酸化にも適用可能であることを確認した。